エッセイ

3歩あるくと忘れる。私の前世、ニワトリかも。

私だけなのだろうか?

はたまた、誰しもに起こりうる、あるいは日常的に起こっている現象なのだろうか?

言葉や人の名前で、どうしてもおぼえられないものがある。

そしてそれらは、普段づかいなものが多いため会話に支障をきたす。

この記事で紹介済みだが……。

ポメラ
「500円玉貯金」で経済をブン回す「私はお弁当デザイナーよ!」ドヤ顔で、お弁当ブログを始めたのは1年前。 しかしその1年で私が書いたのは、なんと15記事(僅少)。 ...

エッセイを書いたらどうかと人にすすめられ、始めることにした。

それなのに、初歩中の初歩であるエッセイという言葉がおぼえられないのだ。

致命的である。

ピー子
ピー子
エッセイという単語がおぼえられん
ピー子
ピー子
なんかええ方法ある?
夫
エッセー尾形っておぼえたらすぐじゃん
ピー子
ピー子
あっ、ほんまや

という具合に、解決策を見いだせる場合はよいが、そうでない場合は非常にタチが悪い。

これは由々しき問題だ。

早急にこれを解決するべく「PMK (ピー子の・問題・解決せな)」という非政府組織を立ちあげた。

まずは、原因の究明に着手した。

カタカナの言葉と人名やニックネームが、特に苦手なようだ。

 

知り合って5年ほどたつ、渡部さん……。

「わたなべさん」か「わたべさん」か、いまだにわからない。

ピー子
ピー子
ふぁふぁべさん、先日いただいたネギおいしかったです
渡部さん
渡部さん
よかった。八百屋さんで1箱300円だったのよ~

題して「ピー子は滑舌悪い人なんです大作戦」

大・成・功!!である。

ふぁふぁべさんがもってきてくれたネギは、新聞紙に花束のようにつつまれていた。

ネギのブーケを私に手渡しながら、彼女はこう言った。

渡部さん
渡部さん
母の日のプレゼント!いつもありがとう

年齢的には彼女の方だいぶ、お姉様だと思うが…。

目に入れても痛くない、かわいい娘のようものである。

 

夫に何度目かの確認をしたら「わたべさん」ではなく「わたなべさん」だということだが、今回もおぼえられそうにない。

最近、ふぁふぁべさんは結婚し、田中さんになった。

「さようなら。ふぁふぁべさん」

「こんにちは。たなかさん」

結婚により、世に言う「渡部問題」に終止符がうたれた。

このエッセイを書きながら気付いたが、ふぁふぁべさんでは「わたなべさん」はカバーできていない。

「わたなべさん」なら、ふぁふぁふぁべさんだ。

おぼえられない言葉と言い換え

  1. 定例セミナー (入会しているサロンの) → あれよ、あのサロンの月に1回やるやつ
  2. アヒージョ → 油まみれの海鮮
  3. ラジコン → メッチャ小さい車

非政府組織「PMK (ピー子の・問題・解決せな)」の力をもってしても、この根深い問題を解決するにはかなりの年月を要するだろう。

しばらくは、上記のような言い換えでしのぐという結論に達した。

そんなピー子だが、この呪文だけはいつ、なんどき、誰に聞かれてもスラスラ答えられる。

宮崎駿の『天空の城ラピュタ』の有名なセリフだ。

「リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」

「我を助けよ。光よよみがえれ」という意味だ。

物語の中で、主人公のシータがこの呪文を唱えることにより、ロボット兵が起動しシータを助ける。

そして、飛行石 (力を持った石)がラピュタまでの進路を指し示す。

ラピュタ人 (シータ)がラピュタ (故郷)へ帰るための呪文だったのだ。

非政府組織「 PMK (ピー子の・問題・解決せな)」は総力をあげて呪文を唱えた。

藁にもすがる思いだ。

ピー子
ピー子
ワタシ・セミナー・オボエタイ・ソシテ・アブラマミレノカイセン・ソレガ・アヒージョ・ワタナーベ・ケッコン・タナーカ

「我を助けよ。記憶力よよみがえれ」

「そして、忘却石よ!」

「エッセイの終わり方に迷走する私に、正しい着地点の進路を指し示したまえ」